内向型人間のすごい力 - 静かな人が世界を変える (講談社+α文庫)

超オススメ!外向的な人、内向的な人、その二種類しかいない現代社会で最高のコミュニケーション術

西欧文化を中心に外向的人間が良しとされて来た近年、内向型人間には居心地の悪い環境でした。でも世界にいる人たちの1/3から1/2は内向型人間だということです。内向型の人は誤解を受けやすく、特に外向型の人にはなかなか理解することが出来ないようです。僕自身は内向型なので、本書を読んでとても勇気づけられました。

本書では外向型人間が内向型人間について理解を促すのと同時に、内向型人間に対しても外向型人間の考え方を知るべきだと言っています。僕が印象に残っているのは内向型の妻と外向型の夫の夫婦の話です。実際のケース紹介となっていて、その中で夫婦喧嘩が起きた場合のお互いの反応の違いが大変興味深いです。外向的な夫は妻に厳しいことを言います。内向的な妻は自分ならそのような言葉を相手に言うというのは、本当に特別なことなので、押し黙ってしまいます。すると外向的な夫は、同じくらい厳しいことを言い返され、言い合いになる前提に立っているので、黙っている内向的な妻に更に怒りを感じます。内向的人間は「争いを避けること」によって相手への尊敬を表すが、外向的な人間は「激しく論じ合うこと」によって尊敬を表す、と書かれていてなるほど、と思いました。お互いがその性質を知らないとコミュニケーションはかなり難しい状況になります。実は僕自身も仕事でそのような経験があり、外向的な人の態度や言っていることややり方が理解できない時期がありました。その謎も本書で解けました。

著者のスーザン・ケインさんはTEDでもスピーチをされていますので、こちらも合わせておすすめします。

スーザン・ケイン 「内向的な人が秘めている力」- TED 2012年2月